決定すべき8つの事項

1.商号(会社の名前)

なんといっても商号は会社の顔!

商号は、基本的には自由に決めることができます。

●覚えやすさがあるか
●親しみやすさがあるか
●海外でも通用するか

様々な角度からじっくり検討して決めましょう。

商号はこれにしたい!と決まっている場合でも、いくつかの決まり事があります。
以下のルールに注意しながら、商号を考えましょう。

必ず「株式会社」という文字が必要です
登記できる文字、記号が決まっています

漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字(大文字及び小文字)、アラビヤ数字、
符号…「&」(アンパサンド) 「’」(アポストロフィー) 「,」(コンマ)
「-」(ハイフン) 「.」(ピリオド) 「・」(中点)

※符号は、字句を区切る場合にのみ使用可能。ただし、「.」(ピリオド)については、省略を表すものとして商号の末尾に用いることもできます。
※空白は複数のローマ字単語の区切りとしてのみ使用可能。

使用禁止文字

「銀行」「信託」などの文字は使えません。銀行法、信託業法等に規定があります。

同一商号、同一本店の禁止

まったく同じ住所で、まったく同じ商号をつけることはできません。

例えば、「一丁目1番1号」と「一丁目1番1号201号室」は、同一本店とみなされます。 「一丁目1番1号201号室」と「一丁目1番1号301号室」は、同一本店とみなされません。 「ABC株式会社」と「ABC合同会社」も同一とはみなされません。

類似商号の規制はなくなりましたが、有名な会社の商号を使用すると業種が違っていても不正競争防止法に抵触し、事後的に商号の差し止めや損害賠償の請求をされるおそれがでてきますので、注意が必要です。

商号の調査については、設立を予定している本店の所在場所を管轄する登記所で確認することができます。

 

2.事業目的 ~どんな事業を行うのか~

商号が決まったら、次は、会社の事業目的を検討します。

会社は、どんな事業を行うのかを定款に記載し、登記をしなければなりません。
この事業目的は、商号とならんで登記簿にも記載される最重要事項です。
取引先等にとって、会社がどんな事業を営んでいるのかは取引の重要な判断資料となります。

また、会社設立後すぐに行う事業のほか、将来的に行う事業も含めて記載しておくことをお勧めします。後で事業目的を追加することとなると、定款変更登記手続に手間と費用がかかってしまうからです。
(ただ、まったく関連性のない事業目的を意味なく増やしすぎてしまうと会社の事業内容が不明確になり、あまりよくない印象を与えてしまうおそれもありますので、注意が必要です)

事業目的の表現についてですが、登記手続上、問題がないような表現を使う必要あります。

新会社法においては、事業目的の包括的な記載が従来より認められていますので、
以前ほど、細かな表現にとらわれる必要はありません。

ただし、「明確性」「営利性」「適法性」がきちんと満たされているかは注意しておきましょう。

「明確性」 → 誰が見ても内容が明確であること
「営利性」 → 営利を目的とすること
「適法性」 → 法律に違反していないこと

許認可を取得する必要のある業種の場合は必ず目的の表現について管轄官庁に事前確認を行う必要があります。許認可の要件として、定款に決められた目的が記載されておかないと、許認可を受けれない場合もあります。  

例) 介護保険法による居宅介護支援事業
   一般及び特定労働者派遣事業

 

3.会社の本店所在地

会社を設立する場合には、必ず本店所在地を定めなければなりません。
場所については、特に制限はありませんが、できれば実際に会社機能をもたせた場所で登記するようにしましょう。

なお、賃貸物件を本店所在地とする場合は、あらかじめ貸主さんに会社事務所として使用してよいかの確認をとっておくことをお勧めします。
賃貸借契約上、会社、法人事務所としての使用が認められない場合もあります。契約書の内容を再確認しましょう。

定款における記載方法

本店所在地において、定款上は最小行政区画までの記載に留めることも可能です。
定款には、本店所在地を「愛知県名古屋市」までにとどめておき、具体的な区・丁目・番地まで記載しなくても構いません。
定款に市以下を省略して記載した場合でも、登記申請までに発起人の全員で最終番地までを決定しておかなければなりません。

将来、「名古屋市内」で本店の変更を行う場合には、定款変更をする必要がなくなりますので、事務負担の軽減も考えると最小行政区画に留めておくべきでしょう。

 

4.資本金の額

原則として、株式の総数が設立時の資本金になります。
資本金は、自己資金、設立後の運転資金、融資の可能性、許認可の要件などを考え、適切な額にしましょう。

一般的には、資本の額が多いほど信頼度は高いと言われていますので、ある程度の資本金を用意できる場合は、ある程度高い金額にしておくのもよいかと思います。ただ、消費税の免税を受けるためには資本金は1000万円以下におさえておいた方が有利だとも言えます。
信頼を重視するか、経費を重視するか、観点により設定金額はおのずと決まってきます。

 

5.出資者(発起人)・出資額

誰がいくら出資するのかを決めます。
出資金額は「1株の金額×持株数」で計算します。

一般的には1株の金額を5万円か10万円、資本の額が少ない場合は1万円とする場合が多い様です。
なお、出資額に関しての制限はありませんが、お客様以外にも出資者がいる場合には注意が必要です。
出資額の割合によっては、会社の重要事項(定款変更、取締役の選任・解任)をお客様だけでは決められなくなります。お客様の出資額は総資本の1/2以上(普通決議要件)、できれば2/3以上(特別決議要件)の出資とするのが望ましいでしょう。

株主総会で定款変更等重大な決定を行う場合、全株式数の2/3以上を持つ株主の同意が必要です。たとえ、自分が代表取締役となっていて、全株式数の25%を持っていたとしても、他に、全株式数の75%を占める大株主がいるとすれば、決議をする場合、そのAが反対すれば、その議決は否定されてしまいます。また、自分が意図しない取締役が選任されたり、場合によっては自身が解任されるおそれもあります。

 

6.株式譲渡制限の有無

新会社法では、全部の株式に株式譲渡制限をつけて非公開会社となれば、取締役などの任期も10年に伸ばせますし、非公開会社にだけ認められている条文も多くあります。

※会社法での「公開会社」とは、株式を上場している株式会社のことではありません。その株式会社が発行する株式のうち1株でも譲渡自由な株式がある株式会社のことを指します。したがって、非公開会社とは、その株式会社が発行するすべての株式が譲渡制限株式である株式会社のことを言います。

 

7.機関設計

非公開会社では、必須機関は株主総会議事録と取締役1名のみです。ただし、取締役会を設置する場合は、取締役3名以上が必要となり、監査役1名以上が必要となります。

新会社法においては、柔軟な機関設計ができるようになりましたので、企業の発展段階に応じて機関設計を変更していくといったことも可能になります。

 

8.事業年度

設立する会社の事業年度を決めます。
日本で最も多いものは、「毎年4月1日から翌年3月31日まで」です。

しかし、個人事業(毎年4月1日から翌年3月31日までと決まっています)と異なり、自由に設定することが可能ですので、新設する会社の業種に合わせて決めましょう。決算手続の煩雑さを勘案し、設立予定会社の、業界の繁忙期を避けるのも1つの手と言えます。

ただ、事業年度を何月に設定したとしても、設立後にその月がきた場合は初年度決算をすることになります。
例えば、3月決算としても、その年の2月に会社を設立すれば、設立当初の事業年度は1ヶ月あまりで終わってしまうことになります。こうなると設立後の大変忙しい時期に、すぐに決算手続に入らなければいけない状況になってしまいます。


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