合同会社とLLP

合同会社とは

合同会社とは、有限責任社員だけからなる持分会社です(会社法第576条第4項)。

合同会社は平成18年5月1日施行の会社法で規定された会社の形態です。 会社法の規定により、合同会社の有限責任社員は、既に合同会社に対し履行した出資の価額を除く出資の価額、すなわち未履行部分の出資の価額について、会社の債権者に対して直接、その債務を弁済する責任を負うこととされています(580条2項)。

もっとも、合同会社においては、設立時、社員の加入時、出資の価額の増加時のいずれの場合も、全額出資が義務付けられていることから(578条、604条3項)、合同会社の社員が、会社の債権者に対して直接責任を負うことはありません

合同会社は日本版LLC(Limited Liability Company)と呼ばれています。 LLCは、以下に説明するLLPにとてもよく似ていますが、LLCには法人格がある点でLLPとは決定的に異なる組織形態となっています。

法人格があるのでLLC自体の名前で契約ができ、LLC名義で財産を所有できます。例えば、不動産をLLC名義で登記できますし、LLC名義の銀行口座を開設することもできます。知的財産権の登録や各種許認可もLLC名義で行うことが可能です。

また、LLPのメリットである構成員課税が取り入れられていないのも日本版LLCの特徴です。 その他にも、LLPは全組合員が業務執行者なのに対して、LLCは定款で自由に業務執行社員と業務執行をしない社員を決めることができるという違いもあります。

 

LLPとは

LLPは、Limited Liability Partnershipの略称です。
日本語では「有限責任事業組合」と呼ばれ、平成17年8月1日に施行された「有限責任事業組合契約に関する法律」(LLP法)に規定されています。LLPの組織形態は「組合」であり、法人格を有しませんそのため、LLPには法人税が課税されず、出資者の利益に対して課税されます(「構成員課税」いわゆる「パススルー課税」と呼ばれる仕組みです)

LLPには法人格がないため、取引相手と契約する場合、LLPの名前では契約できません。組合の肩書を付けて各組合員の名前で契約をすることになります。「○○有限責任組合 組合員 ●●」といった具合です。その場合、組合員一人が行った契約は、組合員全員が契約したこととなります。
また、LLPは組合であるため、LLPの財産はすべて「合有」となり、組合員全員が組合財産に対して共有の持分を有しています。例えば、LLP所有の不動産は組合員全員の共有名義となります。その他の「合有」の特徴として、組合員個人に持分の分割請求権はありません。また、1人の組合員に対する債権者がLLPの財産に対して差押えをし、そこから債権回収を図ることもできません。

LLPの「組合員=出資者」の責任は、組合員の出資額が限度となります。無限責任ではないため、LLPが対外的に賠償責任や債務の弁済責任を負った場合にも、LLPの組合員は出資額の範囲内で責任を負うにとどまります。
また、従来の会社組織に比べ、組織構成、運営、利益配分等を契約で自由に定めることができます。例えば、株式会社であれば、持ち株数に応じて議決権や利益配分が決まってきますが、LLPは、出資金額の比率に関係なく利益配分率を決めることができます。出資者の出資金額でなく技術や貢献度などに応じて利益を配分する、といった具合です。

LLPには上記のようなメリットもありますが、取引相手にとってはLLPの有限責任性がリスクとなる可能性もあります。また、法人への組織変更をすることはできませんので注意が必要です。


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