正規雇用を増やして優秀な人材を確保
起業して間もない創業期のベンチャーや中小企業は、限られた資金で人材採用を行わなければならず、大手企業に比べて不利になることが多いと聞きます。
しかしながら、日本国内には多くの雇用に関する公的助成金制度が準備されています。雇用系の公的助成金は、中小企業の経営を助け、雇用の維持や促進を目的に、主に厚生労働省が中心となって公募を行っています。
しかしながら、こういった公的助成金はあまり知られておらず、使えるのに利用していないケースも多いようです。
そこで、今回は人材採用に公的助成金を活用したA社の事例をご紹介したいと思います。
状況
業種: 小売業
資本金: 1000万円
従業員数: 22名
経営環境が厳しく、雇用の継続が厳しい業界なので、従業員を採用してもなかなか定着しないことを理由に、積極的に正社員を採用せず、有期契約社員やアルバイトを採用し続けていました。
しかし、有期契約社員およびアルバイト10名に対し、処遇や職場環境の満足度や意識調査をしたところ、処遇改善、正社員への転換を希望する者が多数いました。
そこで、社内の処遇制度を見直し、能力や、業務成績、勤務態度が一定水準以上で、面接試験に合格した有期契約社員およびアルバイトに正社員への転換制度を導入、その際、公的助成金を利用しました。
活用した公的助成金
対象社員一人当たり60万円
制度導入後は、正社員に転換できるという目標意識ができ、積極的に業務に取り組む有期契約社員、アルバイトが増えました。また、企業として優秀な人材の雇用を確保することができました。
「キャリアアップ助成金 正規雇用等転換コース」は、有期契約社員、パートタイマー、アルバイト、派遣労働者といった非正規雇用労働者を正規雇用することによって助成金を受けられる制度です。
助成金を受けながら、正規雇用の促進に貢献し、人材採用・育成にも活用できる「キャリアアップ助成金 正規雇用等転換コース」は、雇用する側、雇用される側双方にメリットがあり、社会的意義も大きいと言えます。
条件を満たせば必ずもらえる助成金ですので、雇用計画を立てる前に是非検討されてはと思います。
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