平成30年度以降の「キャリアアップ助成金」はどう変わる?
キャリアアップ助成金は、有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップ等を促進するため、正社員化や人材育成等の取組みを実施した事業主に対して助成される制度です。
正規雇用の促進に貢献し、人材採用・育成にも活用できるキャリアアップ助成金は、雇用する側、雇用される側双方にメリットがあり、当事務所でも雇用計画を立てられている企業様にお勧めすることが多い助成金です。
このキャリアアップ助成金について、平成30年度から改正が行われる予定です。
改正内容は?
正社員化コース
拡充 - 有期契約労働者等の正規雇用労働者・多様な正社員等への転換等について助成するものです。改正により、1年度1事業所当たりの支給申請上限人数を15人から20人に拡充します。
支給要件の追加 - また、支給要件に、
① 正規雇用等へ転換した際、転換前の6カ月と転換後の6カ月の賃金総額を比較して、5%以上増額していること、
② 有期契約労働者からの転換の場合、対象労働者が転換前に事業主で雇用されていた期間が3年以下に限ること、
が追加されます。
人材育成コース
整理統合 - 有期契約労働者等に対して職業訓練を行う事業主に対して助成するものでしたが、改正により、人材開発支援助成金に統合されます。
賃金規定等共通化コース
新規加算措置 - 有期契約労働者等に、正規雇用労働者と共通の賃金規定等を新たに規定し、適用した場合に助成するものです。1事業所当たり57万円(生産性要件を満たした場合72万円)助成されますが、新たに加算措置が設けられます。
諸手当制度共通化コース
新規加算措置 - 有期契約労働者等に関して正規雇用労働者と共通の諸手当制度を新たに設け、適用した場合に、1事業所当たり38万円(生産性要件を満たした場合48万円)が助成するものですが、新たに加算措置が設けられます。
上記の改正は、平成30年度予算の成立および雇用保険法施行規則の改正が前提となるため、今後変更される可能性がありますので、ご注意ください。
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